はじめに
WBC2023大会で優勝した日本代表(侍ジャパン)メンバーの個人成績ランキングをまとめてみました。
今回は、打者編です。
順位は、日本チーム内でのランキングです。
打者成績
打率(規定打席到達者のみ)
1位 | 大谷 翔平 | 打率.435 | 23打数10安打 |
2位 | 吉田 正尚 | 打率.409 | 22打数9安打 |
3位 | 近藤 健介 | 打率.346 | 26打数9安打 |
4位 | 岡本 和真 | 打率.333 | 18打数6安打 |
5位 | ヌートバー | 打率.269 | 26打数7安打 |
6位 | 村上 宗隆 | 打率.231 | 26打数6安打 |
規定打席は、チームの試合数×3.1で計算します。
日本は7試合なので、7×3.1=21.7となり、22打席以上の選手が規定打席到達となります。
3番打者は「1、2番をホームへ還す役割」と「自分が出塁して4、5番の打撃でホームへ還る役割」の両方が求められるので、打率が高い打者を3番に置くというセオリーがあります。
大谷選手は、まさに理想的な3番打者としての活躍でした。
大会の途中から4番を打った吉田選手は、フルスイングが魅力ですが、ミートもうまい好打者です。
期待通りにホームランも打ち、高打率も残しました。
従来型の2番打者は「自分が犠牲になって走者を進める役割」を求められましたが、近藤選手は「自分も出塁してチャンスを広げる役割」の2番打者でした。
大活躍したイメージのあるヌートバー選手と大不振だった村上選手が「打数が同じで安打数が1本しか違わない」というのは、ちょっと意外でした。
本塁打数
1位 | 吉田 正尚 | 本塁打2本 |
1位 | 岡本 和真 | 本塁打2本 |
1位 | 牧 秀悟 | 本塁打2本 |
4位 | 大谷 翔平 | 本塁打1本 |
4位 | 近藤 健介 | 本塁打1本 |
4位 | 村上 宗隆 | 本塁打1本 |
吉田選手の2本のホームランは、いずれも決勝ラウンドで4番打者として打ちました。
1次ラウンドの4番打者村上選手が不振だったのとは好対照でした。
その村上選手も5番に下がってプレッシャーから解放されたのか徐々に調子が上がり、決勝戦では貴重な同点ホームランを打ちました。
岡本選手、牧選手も2本ずつで、それぞれ巨人、DeNAの4番打者らしい活躍でした。
大谷選手は看板直撃の特大ホームランがありましたが、もっとホームランを見たかったですね。
今年のメジャーリーグで、またたくさんホームランを打ってくれると思いますので、期待しましょう。
打点数
1位 | 吉田 正尚 | 13打点 |
2位 | 大谷 翔平 | 8打点 |
3位 | 岡本 和真 | 7打点 |
4位 | 村上 宗隆 | 6打点 |
5位 | 近藤 健介 | 5打点 |
6位 | ヌートバー | 4打点 |
7位 | 山田 哲人 | 2打点 |
7位 | 山川 穂高 | 2打点 |
7位 | 源田 壮亮 | 2打点 |
7位 | 甲斐 拓也 | 2打点 |
7位 | 牧 秀悟 | 2打点 |
12位 | 牧原 大成 | 1打点 |
12位 | 中村 悠平 | 1打点 |
吉田選手の13打点は大会新記録です。
特に準決勝の起死回生の同点スリーランは貴重な3点でした。
2位の大谷選手、3位の岡本選手も、やはりスリーランの3点が効いています。
岡本選手は、同点打や勝ち越し打などの殊勲打はありませんが、追加点で試合を優位に進めるのに貢献しました。
村上選手は、1~3番打者の出塁率が高くチャンスに打席に立つことが多かったので、最初から実力を発揮して打っていれば13打点を超えていたかもしれません。
2番打者の近藤選手が5打点、1番打者のヌートバー選手が4打点を挙げているのは、下位打線がしぶとく出塁してチャンスを作った結果ですね。
盗塁数
1位 | 山田 哲人 | 3盗塁 |
2位 | ヌートバー | 2盗塁 |
3位 | 中野 拓夢 | 2盗塁 |
4位 | 源田 壮亮 | 2盗塁 |
5位 | 大谷 翔平 | 1盗塁 |
いつの大会でも、日本チームは、外国チームと比べて「パワーがない分、足でかき回す」というイメージがあります。
上位打線がよく打って活躍したという印象の今大会でしたが、下位打線の山田選手、中野選手、源田選手が複数盗塁を決めて、日本らしい戦いも見せてくれたと思います。
ヌートバー選手と大谷選手は、盗塁だけでなく、走塁全般で全力疾走でチームに勢いをもたらしました。
盗塁のスペシャリストの周東選手の盗塁が0だったのは残念ですが、走者が詰まっているときの代走起用や守備固めでの出場が多くて、盗塁の機会がなかったのですね。
それでも、準決勝で、1塁から快足を飛ばしてサヨナラのホームイン、最高に盛り上がりました。
出塁率(規定打席到達者のみ)
1位 | 大谷 翔平 | 出塁率.606 |
2位 | 岡本 和真 | 出塁率.556 |
3位 | 吉田 正尚 | 出塁率.531 |
4位 | 近藤 健介 | 出塁率.500 |
5位 | ヌートバー | 出塁率.424 |
6位 | 村上 宗隆 | 出塁率.364 |
1番打者から6番打者まで出塁率が高い選手が揃ったという印象です。
1番打者の一番大切な役割は出塁することなので、ヌートバー選手は打率が2割6分台でしたが出塁率4割越えで役割を果たしたと思います。
何と言っても、一番印象に残った出塁は、準決勝の9回裏の先頭打者大谷選手の2塁打です。
この回に点が入らないと敗退という追い詰められた状況で、先頭打者が出塁するかどうかが非常に重要でした。
しかもノーアウト2塁になったので、内野ゴロや外野フライが2つでも同点という状況が作れて、後続の打者が楽になったと思います。
得点数
1位 | 大谷 翔平 | 9点 |
1位 | 近藤 健介 | 9点 |
3位 | ヌートバー | 7点 |
4位 | 中野 拓夢 | 6点 |
4位 | 村上 宗隆 | 6点 |
6位 | 岡本 和真 | 5点 |
6位 | 吉田 正尚 | 5点 |
8位 | 中村 悠平 | 3点 |
9位 | 牧 秀悟 | 2点 |
10位 | 牧原 大成 | 1点 |
10位 | 源田 壮亮 | 1点 |
10位 | 山田 哲人 | 1点 |
10位 | 周東 佑京 | 1点 |
得点数とは、単純にホームインした回数のことです。
出塁してホームへ還る役割の1~3番打者が順当に1位から3位に入っています。
特筆すべきは、レギュラーでなかった中野選手が6回ホームインしていることです。
規定打席に達していないため、上記出塁率のランキングには載りませんでしたが、出塁率5割(14打席で3安打4四球)を記録しています。
3盗塁の山田選手と2盗塁の源田選手が、それぞれ1得点ずつしか記録していないのは意外でした。そういえば、チャンスにもう1本が出なかったというシーンも結構ありましたね。
得点圏打率(規定打席到達者のみ)
1位 | 大谷 翔平 | 得点圏打率.500 |
2位 | ヌートバー | 得点圏打率.375 |
3位 | 吉田 正尚 | 得点圏打率.364 |
4位 | 岡本 和真 | 得点圏打率.333 |
5位 | 近藤 健介 | 得点圏打率.300 |
6位 | 村上 宗隆 | 得点圏打率.200 |
得点圏打率とは、少なくとも2塁か3塁に走者がいるときの打率です。
打率よりも得点圏打率の方が高い大谷選手とヌートバー選手は、特にチャンスに強かったと言えます。
この記事の最初の方の打率の項目で「ヌートバー選手と村上選手の安打数が1本しか違わないのは意外」と書きましたが、得点圏打率でははっきり明暗が分かれていて、「ヌートバー選手は大活躍で、村上選手は大不振だった」という印象につながっていると思います。
まとめ
大谷選手は、優勝した日本チーム内で、
打率 1位
本塁打数 4位(1位と1本差)
打点数 2位
盗塁数 5位(1位と2個差)
出塁率 1位
得点数 1位
得点圏打率 1位
でした。
これだけでも大会MVPとして文句なしの成績ですが、その上に投手としても大黒柱として活躍!
というわけで、次回の記事は投手編です。
よろしくお願いいたします。
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